夜中に突然始まる歯の痛み、本当につらいですよね。「歯医者さんも開いていない時間帯なのにどうしたらいいの?」とお困りの方も多いのではないでしょうか。そんな緊急事態に備えて、歯科衛生士として患者さまのお口の健康を長年サポートしてきた経験から、夜間の歯痛への適切な対処法をお伝えしますね。
夜間の歯痛で最も大切なのは、まず落ち着いて適切な応急処置を行い、その症状に応じて受診のタイミングを判断することです。当院では近鉄大阪上本町駅から徒歩1分の立地で、緊急時のご相談にも対応しており、多くの患者さまから「夜中に痛くなったときの対処法を教えてほしい」というご質問をいただきます。
夜間の歯痛に対する応急処置
夜中に歯が痛み始めた時、慌てずに適切な応急処置を行うことで症状を和らげることができます。ただし、これらはあくまで一時的な対処法であることを理解しておいてください。
市販薬による鎮痛対応
まず最初に試していただきたいのが、市販の鎮痛薬の服用です。厚生労働省の資料によると、頭痛・月経痛(生理痛)・歯痛・抜歯後の疼痛・咽喉痛・腰痛・関節痛・神経痛・筋肉痛・肩こり痛・耳痛・打撲痛・骨折痛・ねんざ痛・外傷痛の鎮痛に対して、ロキソニンSなどの非ステロイド性抗炎症薬が効果的とされています[1]。
当院でも、夜間の急な歯痛でお困りの患者さまには、まずは市販の鎮痛薬の正しい使用方法をご説明しています。ただし、日本歯科医師会の見解では、この消炎鎮痛薬は痛みを弱くする作用がありますが、痛みを完全に取り除くものではありませんとされており[2]、あくまで痛みの軽減を目的として使用するものであることを理解しておくことが大切です。
冷却と安静による痛み緩和
薬物療法と併用して、患部の外側(頬)を冷やすと楽になる場合があります。ただし、症状によっては効果がないこともありますので、試みて痛みが増す場合は中止してください。また、直接氷を歯に当てることは避けてください。知覚過敏の症状がある場合は、温度変化などの刺激で痛みを感じることがありますので[3]、かえって症状が悪化する可能性があります。
当院では、患者さまに「頭を少し高めにして休む」ことをお勧めしています。横になると血流が増加して痛みが強くなることがあるためです。また、痛む側を上にして横になると、重力の関係で痛みが軽減されることもあります。
口腔内の清潔保持
痛みのある部位を清潔に保つことも大切な応急処置の一つです。ぬるま湯で優しくうがいをして、食べかすや細菌を除去しましょう。厚生労働省の指針では、蝕を生じた部分における細菌の繁殖を抑えることを目的として、フェノール、歯科用フェノールカンフル、クレオソート、オイゲノール、塩化セチルピリジニウム等の殺菌消毒成分が用いられるとされています[4]。市販のうがい薬があれば、パッケージの指示に従って使用することも効果的です。
ただし、痛む歯を強くブラッシングするのは避けてください。当院でCTスキャンによる詳細な診断を行うと、炎症が歯髄(歯の神経)にまで及んでいるケースが多く見られます。そのような状態では、刺激を与えることで痛みが増強する可能性があります。
受診を急ぐべきサイン
夜間の歯痛でも、症状によっては緊急性が高く、すぐに医療機関への受診が必要な場合があります。経験豊富な歯科衛生士として、患者さまには以下のような症状に注意していただくようお伝えしています。
全身症状を伴う場合の危険信号
発熱、倦怠感、顔面の腫れを伴う歯痛は要注意です。これらは感染が周囲組織に拡大している可能性を示しています。特に38度以上の発熱がある場合は、単純な歯痛を超えた重篤な状態の可能性があります。
当院では、これまでに数多くの緊急症例を診療してきましたが、顔面の腫れを伴う場合は、感染が深部組織に及んでいることが多く見られます。CTスキャンによる画像診断で、感染の範囲を正確に把握し、適切な治療方針を立てることができます。
嚥下困難や呼吸困難の症状
のどの腫れや痛みで飲み込みにくい、息苦しいといった症状がある場合は、気道の閉塞につながる可能性があるため、直ちに救急医療機関への受診が必要です。これは「ルートヴィヒ・アンギナ」と呼ばれる重篤な感染症の可能性もあり、生命に関わる場合があります。
外傷による歯の脱臼や破折
事故やスポーツなどで歯が抜けたり、大きく欠けたりした場合も緊急性が高い状態です。日本歯科医師会によると、打撲などにより歯が破折して、象牙質が露出すると、知覚過敏症状が出ることがありますとされており[3]、早期の処置が歯の保存につながります。
当院では、歯の保存を最優先に考え、症状・状態に応じて最善の治療方針をご提案しています。抜けた歯は牛乳に浸けてお持ちいただくと、状態に応じて再植を検討できる場合があります。
大阪エリアで受診できる選択肢
夜間や休日に歯の痛みで困った時、大阪エリアではいくつかの受診選択肢があります。緊急時の対応について、患者さまに適切な情報をお伝えするのも、私たちの重要な役割だと考えています。
大阪市の夜間緊急歯科診療
大阪市では、夜間や休日の緊急歯科診療体制が整備されています[5]。ただし、これらの緊急診療所では基本的な応急処置が中心となり、根本的な治療は後日改めて一般の歯科医院で受ける必要があります。夜間緊急診療所での応急処置後、継続的な治療が必要な場合は、かかりつけ医院への通院をお勧めします。当院でもご相談を承っています。
救急相談センターの活用
判断に迷った場合は、救急安心センターおおさか電話:♯7119(つながらない場合は06-6582-7119)に相談することをお勧めします[6]。こちらでは、症状に応じて適切な受診先を案内してくれます。
かかりつけ歯科医院の緊急連絡
まず最初に検討していただきたいのは、普段通院されている歯科医院への連絡です。多くの歯科医院では、緊急時の連絡先を案内しています。当院でも、患者さまの急な症状に対応できるよう、緊急時の相談体制を整えています。上本町駅から徒歩1分という立地も、緊急時のアクセスに配慮したものです。
当院では、患者さまと歯科医師が同じゴールを見据え、共に治療に取り組む同志のような関係を目指しています。そのため、夜間の歯痛についても、普段の治療経過を把握している担当医が適切なアドバイスをお伝えできます。また、全身の健康を考慮した診療を行っているため、歯痛の背景にある全身的な問題についても総合的に判断することができます。
まとめ
夜間の歯痛への対処について、以下の要点を押さえておきましょう:
- 市販の鎮痛薬(ロキソニンS等)の適切な使用で、一時的な痛みの軽減が期待できます
- 患部の冷却と安静により、血流を抑えて痛みが軽減される場合があります
- 発熱や顔面の腫れを伴う場合は、感染の拡大を示すサインとして緊急受診が必要です
- 大阪エリアでは救急安心センターおおさか(♯7119)で適切な受診先の案内を受けられます
- 症状治療だけでなく、根本的な原因への対応が再発防止につながります
夜中の歯痛でお困りの際は、まずは応急処置で症状を和らげ、翌日以降の適切な治療につなげることが大切です。当院では、当院では、CTスキャンによる画像診断と、歯科技工士との連携を通じて、原因を踏まえた治療計画をご提案しています。近鉄大阪上本町駅から徒歩1分のセレッソオーラルケアクリニックでは、緊急時のご相談から継続的な治療まで、患者さまのお口の健康を総合的にサポートいたします。お困りの際は、お気軽にお電話ください。
はじめて受診される方は、初めての方へ(初診の流れ)もあわせてご覧ください。
参考文献
[1] 厚生労働省「ロキソプロフェンナトリウム水和物のリスク区分について」mhlw.go.jp
[2] 日本歯科医師会「薬剤 – 歯とお口のことなら何でもわかる テーマパーク8020」jda.or.jp
[3] 日本歯科医師会「知覚過敏 – 歯とお口のことなら何でもわかる テーマパーク8020」jda.or.jp
[4] 厚生労働省「試験問題の作成に関する手引き(平成19年8月) ⅩⅠ 歯や口中に用いる薬」mhlw.go.jp
[5] 大阪市「休日・夜間急病診療所(内科、小児科、眼科、耳鼻咽喉科)、休日・夜間緊急歯科診療所」city.osaka.lg.jp
[6] 大阪市住吉区「休日夜間の診療」city.osaka.lg.jp
