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歯の根っこだけ残った状態、抜歯か保存かはどう判断される?

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鏡を見たら歯が根っこだけ残っていて、血の気が引いた——そんな瞬間、ありますよね。何かを噛んだ拍子にポロッと歯が欠けて、鏡の中には歯ぐきから覗く根っこだけ。「もうこの歯は終わりなのかな」「痛みがないから大丈夫なのかな」と、頭の中がぐるぐるしてしまう方も多いです。まずは一人で抱え込まず、状態を一緒に整理していきましょう。

歯根だけが残った状態は、破折の深さや感染の広がり、歯を支える骨の量によって「保存できるか」「抜歯が必要か」の判断が大きく変わります。当院では歯科用CTによる立体的な画像診断を行い、抜歯か保存かを一方的に決めつけず、可能性を丁寧に確認するようにしています。

歯根に深い破折や重い炎症があると抜歯を選ぶことが多くなります

歯根破折が歯ぐきの上にとどまる場合と骨の中まで達する場合の断面比較

歯根が割れている場合、破折線が歯ぐきの奥深くまで達していたり、周囲の骨が大きく失われていたりすると、抜歯が検討されることが多くなります。厚生労働省の資料でも、永久歯を失う原因のうち歯周病が42%と最も多く、破折(歯が割れること)も11%を占めるとされています[1]。痛みがないからと放置していても、内部では感染が進んでいることがあるのです。

破折線が歯ぐきの奥深くまで達している場合は抜歯が検討されます

破折が歯ぐきより下、骨の中にまで及んでいると、その隙間から細菌が入り込み続けてしまいます。ここまで進むと、封鎖して残す治療の効果が続きにくくなります。

支える骨が大きく失われていると保存の見込みが下がります

歯周病や炎症が長く続いた歯根では、周りの骨が溶けてしまっていることがあります。骨の支えが足りないと、たとえ歯根自体を残せても、しっかり噛める状態を保ちにくくなります。

神経の炎症や膿の排出が根管治療で改善しない場合も対象になります

一度根管治療(歯の神経の治療)を行っても症状が続く場合、歯根の状態そのものに限界があることがあります。ご自身で判断するのは難しいので、まずは初めての方へ(初診の流れ)から状態を見てもらうことをおすすめします。

歯根の保存は残った歯質と骨の量、感染の広がりで決まります

歯根が残っていても、破折線が浅く歯ぐきの上にとどまっていて、骨の吸収が少ない場合は保存を検討できることがあります。日本歯科保存学会は、歯を保存するための治療を歯の欠損部を補う「保存修復」、神経の病気を治療する「歯内療法」、支える組織を治療する「歯周療法」の三分野に分けて位置づけています[2]。歯根だけになった状態でも、この三分野の視点から可能性を探ることができます。

破折線が浅く歯ぐきの上にとどまっていれば保存を検討できます

歯ぐきより上の範囲にとどまる破折であれば、削って形を整え、被せ物で保護できる場合があります。歯質がどこまで残っているかが判断の分かれ目です。

神経を残す処置が保存につながる場合があります

当院ではMTAセメントを用いた神経温存の処置(歯髄保存療法/VPT)を取り入れており、条件が合えば神経を抜かずに残せる場合があります。神経が生きていると、歯そのものの強さを保ちやすくなります。

以下は、保存を検討しやすいケースと抜歯を検討するケースの一般的な違いです。

項目 保存を検討しやすい 抜歯を検討する
破折の位置 歯ぐきの上にとどまる 歯ぐきの下・骨の中まで達する
支える骨の量 ほぼ保たれている 大きく吸収している
感染の広がり 限られた範囲 根の先や周囲に広範囲に及ぶ
残る歯質の量 被せ物を支えられる量がある 極めて少なく土台が組めない

CTスキャンで歯根の状態と骨の量を立体的に確認できます

歯ぐきの下に残った歯の根と、その周りに残っている骨の量を示す断面図

歯根の状態は、通常のレントゲンだけでは重なって見えてしまい、正確に判断しづらいことがあります。日本歯科放射線学会の診療ガイドラインでも、歯根破折は加齢によっても起こりやすく増加傾向にあるとされ、歯科用コーンビームCTによる精査が診断に有効であると述べられています[3]。ただし同ガイドラインは、CT画像だけで判断せず、歯ぐきのポケットの深さやこれまでの経過も含めて総合的に判断する必要があるとも指摘しています[3]。

通常のレントゲンでは重なって見えない部分をCTなら断面で確認できます

平面のレントゲンでは、歯の内側で起きている縦方向の破折や骨の吸収具合が見えにくいことがあります。CTなら輪切りの断面で確認できるため、破折の深さや骨の残り方を立体的に捉えやすくなります。

当院ではマイクロスコープと合わせて精密な判断に役立てています

当院ではCTスキャンとマイクロスコープを組み合わせ、根管治療や歯根の状態確認に活用しています。根管治療の設備選びについては根管治療の成功を左右する設備選びと上本町エリアの医院探しでも詳しくご紹介しています。

金属の土台がある場合は影響も踏まえて総合的に判断します

過去に金属の土台を入れている歯は、CT画像に影のようなノイズが写り込み、破折と見分けにくいことがあります。そのため画像だけでなく、噛んだときの症状や歯ぐきの状態も合わせて確認していきます。

歯根だけ残った状態に気づいたら早めの受診と欠片の保管が大切です

割れた歯の欠片を牛乳に浸して保管する様子を示すイラスト

歯根だけが残ってしまったら、自己判断で様子を見るより、早めに歯科医院で状態を確認することが安心につながります。割れた歯の欠片が残っている場合は、保管の仕方も大切なポイントです。

割れた歯の欠片は乾燥させずに持参しましょう

欠けた部分がまだ手元にある場合は、乾いたティッシュに包まず、牛乳や生理食塩水に浸して持って行くと状態を保ちやすくなります。詳しい保管方法は折れた歯を牛乳に浸すのはなぜ?再植成功のカギを握る応急処置でも紹介しています。

痛みが強いときや夜間・休日に起きたときも相談先を確保しておきましょう

急に歯根だけになった状態は、平日の日中とは限りません。当院は平日20時まで、土日も診療しているため、仕事帰りや休日でも相談しやすい体制を整えています。夜間のトラブルについては夜間に歯のトラブルが起きたとき、上本町エリアで頼れる歯科医院はある?もあわせてご覧ください。

費用や治療期間が気になる場合も遠慮なく確認しましょう

保存できるか抜歯になるかで、その後の治療費や通院期間は変わってきます。当院では個室のカウンセリングルームで、治療前に費用や期間をお伝えするようにしています。デンタルローンにも対応しているので、まとめて聞いていただければと思います。

まとめ

  • 歯根だけ残った状態は、破折の深さ・骨の量・感染の広がりで保存か抜歯かが分かれます[1]
  • 歯ぐきの上にとどまる破折や骨が保たれているケースは保存を検討できる場合があります[2]
  • CTスキャンは断面で歯根や骨の状態を確認できますが、画像だけでなく総合的な判断が必要です[3]
  • 割れた歯の欠片は乾燥させずに保管し、早めに受診することが状態を守る第一歩です
  • 当院は平日20時まで・土日診療にも対応し、個室でのカウンセリングで費用や期間を事前にお伝えしています

歯根が残った状態は自己判断が難しいため、CT診断で状態を確認することをおすすめします。放置せず、まずは上本町I'S歯科・矯正歯科(大阪市天王寺区上本町6丁目1-82、近鉄大阪上本町駅徒歩1分、電話06-6796-9268)へ、初めての方へ(初診の流れ)からご相談ください。一緒に今の状態を確認していきましょう。

上本町I'S歯科・矯正歯科に相談する

参考文献

[1] 厚生労働省「口からはじめる生活習慣病予防」(保険者に対する歯科口腔保健の取組における普及啓発事業実行委員会)mhlw.go.jp

[2] 日本歯科保存学会「歯科保存とは」hozon.or.jp

[3] NPO法人日本歯科放射線学会 診療ガイドライン委員会「歯科用コーンビームCTの臨床利用指針(案)」www5.dent.niigata-u.ac.jp

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